Episode.01

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それからある程度部屋の片付けを終えれば、キッチンから漂ういい香り 「支倉ちゃん、ご飯できたわよー」 「うわぁ…美味しそう!」 「支倉ちゃんの口に合えばいいんだけど」 目の前のご馳走に目がキラキラする。 「さ、食べましょ」 「いただきます」 「…どう?」 不安げに私の反応を伺う社長。 だけど社長が作ったご飯に文句があるはずもなく。 「なにこれ…すっごい美味しいです!!」 「ほんとっ!?よかった~お口に合ったみたいで」 料理も上手だしルックスも完璧だし、オネエってこと以外非の打ち所がないよなぁ本当。 こんな完璧人間と結婚できるなんて、普通なら喜ぶべきだよね。 「あ、支倉ちゃん口にソースが付いてる」 「え?ここですか?」 「あー、そこじゃなくて。ここよ」 社長は私の口元に手を伸ばし、長い指でソースを拭った。 ペロッ 「ん。支倉ちゃんの味がするわ」 「な…っ!なにするんですか!」 …いや、前言撤回。 やっぱりこの人と結婚なんて、問題ありまくり。
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