Episode.01

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「ふんふんふーん」 ご飯を食べ終えれば、洗い物までしようとする久我社長を止めて私が食器を洗う。 …はずだったのに、隣には機嫌よく鼻歌を歌う社長の姿が。 「あの…社長はなんでここにいるんですか…?」 「えー?なんでいるのって酷くなぁい?」 「いや、そういうことじゃなくて…」 食器を洗っている隣で鼻歌を歌われる私の気にもなってくれ。 「まぁ本当は…支倉ちゃんから離れたくないから」 耳元に口を近付けて彼は静かに囁き、その瞬間ドキリとなる私の心臓。 「…なーんて言ったらどうする?」 ―――ガシャンッ 「痛…っ、」 いきなり耳元に聞こえた社長の声に、私は思わず手に持っていたお皿を落としてしまった。 …しまった、私としたことが動揺してお皿を割っちゃった。 じょ、冗談だよね。 社長は私の反応を面白がってるだけなのに、たかが近づかれたぐらいでこんなに動揺しちゃうなんて… 「あの…社長すいません、こんな高そうなお皿…」 「おいっ、大丈夫か!?」
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