Episode.02

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*** 「社長すいません遅くなりました!…ってあれ?」 いつも通り私の分の料理も作って待ってるはず、なんて心配して急いで帰るものの。 「部屋真っ暗…」 家には誰もいなくて、私の声は暗い部屋の中へ消えていった。 「…よかった、社長も今日は出かけてたんだ」 社長は基本的に毎晩私に夕ご飯を作ってくれる。 せっかく作ったのに帰って来ないとか、私の分際で生意気だと思われたかもしれないし。 迷惑をかけることがなくてとりあえずほっと胸を撫で下ろした。 「はぁっ」 かなり急いで帰って来たから疲れたな。 少し走って汗もかいてるし…お風呂でも入ろ。 ピンポーン… 「ん?」 お風呂も終えゆっくりしているとき、突然部屋にインターホンの音が響いた。 え、なんでこんな時間に…? 時計を見れば、11時を回ろうとしている。 社長なら鍵で入ってくるだろうし、配達ならこんな時間に来るわけないし。 そーっとカメラで確認してみるか。 「…えっ、社長!?」
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