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今日の教室はあるひとつの話題で持ち切りになっている。
「今日のニュース見た?
ゲームの更新でさ、”タマちゃん”が実装されるって!
早くダウンロードしなよー」
「ずっと待ってたんだよなぁ」
あるアプリゲームについてだった。
<アスリート娘>というゲームだ。
今年になって公開されたゲームのひとつで、すでに今年最注目と称されている。
美少女キャラクターを育成して運動会の大会に挑む。
上手く育成できるほど大会で勝利しやすく、ファンの注目が集まっていく。
キャラクターそれぞれのデザインや、学園を舞台とした成長のストーリーにも魅力がある。
“タマちゃん”というのは、未だストーリーの中でしか登場しないキャラクターだ。
人一倍元気いっぱいな性格で軽妙な言動が注目を集めている。
キャラクターの人気投票では必ず上位を独占している。
また、先日Web雑誌で行われた<早く育成したい女の子>というアンケート調査では見事一位を飾った。
今日が待ちに待った日なのだ。
和也は教室に入るやいなや、さっそく会話に混ざっていた。
「俺、このためにアイテム集めてたんだ」
椅子に座りながら彼らの様子を眺めていた絵里が僕に告げる。
「CMで見たことあるけれど、キャラクターの動きはきれいだよね」
「そうだね」
僕は相づちをうった。
このゲームで僕が凄いと思ったポイントは、登場人物がきれいな3DCGで書かれていて動きが滑らかなところだ。
最初見たときは関心どころか感動を覚えてしまった。
「ほんとさ、このゲーム開発した人ってすごい」
誰かがこんな一言を発していた。
僕も帰ったらダウンロードしようかな、そう思っていた。
・・・
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