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「玲華さんはどう思うの? 磯谷くんのこと」
『……ヘンなやつだけど……あいつが現場にいると……なんとなく、落ち着く……かも』
なあんだ。玲華さんもちゃんと磯谷くんのこと好きなんじゃない。
ふふっと笑うと、「なによぉ」とふてくされたように言われた。
そのあとは、普通に学校の話をしたり、テレビの話をしたり。
ダラダラと気づけば一時間以上しゃべっていた。
桜井くんのことでライバルだと思っていたときには、玲華さんとこんなふうに話せるようになるなんて思ってもみなかったのに。
「ねえ、玲華さん」
『なあに?』
「友だち……って勝手に思ってもいい?」
これはさすがに図々しすぎたかな。
言ってしまってから大後悔。
『なっ……そんなこと、勝手に思ってればいいんじゃないの?』
ぶっきらぼうな言い方だけど、ちょっとテレたような声音にうれしい気持ちがこみ上げてくる。
『わたしも勝手に亜希って呼ばせてもらうから。亜希って言うんでしょ? 本名』
「うん」
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