1人が本棚に入れています
本棚に追加
もうひとつのチームもうまく探りを入れよう。
誰に仕掛けようかな・・・
給湯室に、もうひとチームの女性アシスタントの三木がいた。
「お疲れ様です。」
「あっ、吉良さん。お疲れ様です。」
「三木さんもプレゼン準備で大変ですよね。うちも大変で・・・決め切らないというか・・・」
「そうですよね。これ、結構査定にも響くらしいから皆必死です。」
「なんだか、男の人ってそういうのに凄く敏感ですよね。三木さんのところは、もう完成しているのですか? 」
「もう少しですかね・・・」
「あっ、三木さん、濡れますよ・・・」
恵はうまく三木のカーディガンに触れた。
“うちは、もう出来ているのよ。△△案件だとは知らないでしょう・・・うちの勝ちよ”
・・・うまくいった。みんなチョロい。さてと、これをどうチームのみんなに伝えようかな・・・
恵は女の子の噂話ということにしてチームのみんなに伝えた。
噂とはいうものの、他のチームの内容が垣間見られたので恵のチームはそれを想定した計画に練り直した。そのおかげで、他に差をつけることが出来て恵のチームはプレゼンに勝利した。
こんなことがその後も続き、「吉良さんと組むと仕事がうまくいく。」という噂が広まっていった。
最初のコメントを投稿しよう!