もう少しだけ、恋をしてもいいですか？

おじさんはビールとともに

　テレビをつけ、冷蔵庫から缶ビールを取り出す。明日は休みなので、今日は少し高いビール。しかも500ml。

　プルトップを開け、喉を鳴らして勢いよく飲む。純粋に旨い。このために生きてる。そう思い込んでいる。

　買ってきた惣菜を、テーブルに並べて、その前に鎮座する。何の気なしにテレビを眺めながら、一方でスマホを覗きながら、ビールを飲む。

　こんな生活を続けて、何年が経ったのだろうか？もう思い出せない。思い出したくもない。

　あっと言う間に500mlのビールが空く。よっこいしょと腰を上げ、次のビールを取り出す。これもまた500mlの生ビール。

　これが休み前の俺の姿。至福のとき。