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普通の俺は
「違うんだ…俺がゲイで、彼を引っ張り込んだのは俺なんだ」
『ウソ…』
「気持ち悪いならそれでいい、別に言いふらしてもらっても構わない。ただ、この人を傷つけるのは許せない」
『そんな…浪川さんヒドい』
『蘭ちゃん?だっけ?普通じゃないってわかった大我はどう?キモい?』
蘭ちゃんは涙目のまま走り去って行った。
「ごめん…星矢…嫌な思いさせた」
『何で謝る?俺たち二人の事だろ?それよりいいのか?あの子あなたの事が好きだって…』
「ああ…知ってた。でも応えられないから。言っただろ?あなた以外なら誰もいらない」
『そうだな、俺もあなた以外いらない。欲しくない』
「星矢…それって…」
『ああ…やっと気づいた。俺はずっとあなたが欲しかった。俺のにしたかったんだ。あの子に取られると思うとゾッとした』
「星矢…帰ろう?」
『ふ…そうだな』
ガタン…部屋の鍵を閉めるなり、俺は星矢に齧り付いた。
『ふぁ…大我…もっとゆっくり…』
「悪い…無理だ。あなたが欲しい…」
『んん…ぷはっ、せめてベッドに…シャワーは?いいのか?』
「後でな…一緒に浴びよう」
俺はその人のシャツを破く勢いで剥いていく。その間も俺の唇は休む間もなく、その人の唇から首筋へと這っていく。
ベッドへ押し倒し、俺の唇がこの人の乳首に触れ、齧りついた瞬間…
『は…んぁっ、大我…やぁ』
史上最強の喘ぎ声だった。
「ああ…星矢…綺麗だ…」
全裸のこの人を見下ろしながら、自分も脱ぐ。
あの人が細くしなやかな腕を俺に伸ばしてくる。その手に応えたくて覆いかぶさった。
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