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モコモコのステッキが可愛くて欲しくなったから頂戴っておねだりした。そしたら「お掃除して埃がいっぱいついているかダメ」って怒られた。
ママは優しく教えてくれるけどヒーローママンの声は低くて怖くて私はまた泣いちゃった。お腹が空いて余計に泣いていたらヒーローママンは「カレーを作ってあげよう」て作ってくれた。
私はカレーが大好物。やったー!、て喜んだけど、ヒーローママンがおたまで入れてくれたカレーは舌が痛くて私はまた泣いた。いっぱい牛乳飲んだらヒリヒリが落ち着いたけど、痛くて涙は止まらなかった。
「あれ、おかしいな。パパがいつも食べてるのと同じカレーなのに」
そう言ってヒーローママンは食べるけど、それは確かにいつもパパ用ねってママが置いている鍋のカレーだった。だから私はいつもママが作ってくれていた鍋を探した。何をしてるんだって怒られたけど私はすぐに鍋を見つけて「私のカレーはこれで作るんだよ! 甘くておいしいの! ママはカレーの時はいつも二つ作るんだよ!」ってヒーローママンに私のカレーがいつも入ってる赤い鍋を見せたんだ。そしたらヒーローママンは「え……」と鍋を見つめて、黙っちゃった。
まるで、見たことないって顔だった。
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