走り出す

3/7
前へ
/8ページ
次へ
ある日。 突然お母さんと離れ離れになって、私は同じ歳のお友達と一緒に暮らす事になった。 最初は寂しくてすぐにお母さんを忘れる事は出来なかったけど、お友達と遊びながら過ごして行くとだんだんと元気になってきた。 またある日。 いつも友達と遊ぶ場所じゃなくて広くて丸い運動する場所に連れて行かれて、私はそこをみんなと一生懸命(いっしょうけんめい)競争しながら走る事になった。 またまたある日。 大きくなった私の上に、大好きな牧場のおじさんが乗った。 えっ?嘘でしょ??? 最初は重かったし、口や顔に(ひも)を着けられて、更にお腹を締められて嫌だったけど、 「よし!いい子だな」 おじさんがそう言いながら、とても嬉しそうに微笑ってくれた。 それが嬉しくて、私は重いとか、嫌な気持ちは無くなっていった。 おじさん、行くよーー!! 私は走り出した。 風を切って、他の子達よりも速く速く走ると、おじさんがまた嬉しそうに微笑った。 …… …………。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加