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「その子達は……!」
「その者達はアカリの兄なる者達…
そして、私と君の息子達だ、アヤコ。」
「私と、あなたの、息子──…」
と、アヤコはそのままガクッと気を失った……。
「アヤコ…
すまない…
だが、これでいいんだ…。
これが君のためなのだから──…。」
すると、マサヒトのそばに黄色の頭を持つポケモンが現れ…!
「…すまないな、ユクシー。
わざわざここまで来てもらって…。」
『いえ…
貴方のためならば、僕たちはどこからだって駆けつけます。
それと、貴方に頼まれた通り、アヤコさん…彼女の記憶を、貴方の記憶はそのままに、少しだけ書き換えさせていただきました。
勿論、彼女の周囲にいる人間達の記憶も同様に──…。』
「ああ、それで良い…。
──アヤコは私マサヒトと結婚し、
ここ、フタバタウンの彼女の自宅にて、私達の息子であるこの三つ子の男児を出産した…
そして、その数年後に女児を出産…。
これで良いんだ…
これで私達家族を怪しむ者は誰もいないだろう。
…──お前達、
後の事は頼んだぞ
私の代わりに、アヤコとアカリを守ってやってほしい。」
マサヒトにそう言われた3人の少年達は、
「「「御意に…。」」」
と言って彼の前にひざまづいた。
『しかし、その一部始終をアカリ様に見られております…。
まだ赤子とは言え、貴方の御子──…
アカリ様の記憶も、書き換えましょうか…?』
「…いや、大丈夫だ、ユクシー。
赤子の時に見た記憶というものは、成長するにつれ、次第に忘れて行くものだろうからな…。」
マサヒトはそう言ってアカリを腕に抱いた…
「嗚呼、ほんに可愛い子だ…!
それに、ほんに愛おしい…。
私とアヤコの娘だ、きっと美しく成長することだろう。
──そうだな、お前が望むならば、伴侶は兄達の中から選ばせようか…
それもこれも、全てはお前のためだ、アカリ
お前はこの私…神の娘だ
ゆえに、お前ならきっと分かってくれると、父はそう信じているぞ。」
──そして、その数日後、マサヒトはアカリとアヤコの前から姿を消したのだった…。
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