スケボーをする父

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 日曜日になった。スケボーを買いに行く日である。治夫は唯奈が一緒に行ってくれるかもしれないと思ったがそれは甘かったようだ。唯奈はご飯を食べるときだけ部屋から出て来て後は部屋に閉じこもってしまった。治夫は十時に家を出た。車で二十分ほど走ったところにスポーツ用品店がある。  店内に入ると左回りに見ていきスケボーを見つけた。色々な形や柄がある。どれを買ったらよいのか分からないので近くにいた店員を呼んだ。結局は好きな色柄がいいという店員のアドバイスで青色に白い柄が入っているものを買った。  唯奈は父にスケボーをやるように言ったものの一緒に遊ぶつもりも教えてあげるつもりもなかった。ただ、なんとなく言ってみただけだった。その父がスケボーを買ってきたのだという。唯奈はラーメンを食べる手を止めた。 「やる時間あるの?」 「ああ、今日は日曜日だし体育館の外にあるコンクリート広場に行ってくるよ」 「まあ怪我しないようにね」  父は笑顔になってラーメンを啜ったが父の歳であの場所でスケボーをやっている人を見たことない。きっと奇異の目で見られるだろう。
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