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「その夢見マスターって、僕にとって何かいいことあるんですか?」
「もちろんです。夢見マスターになると、この夢見堂をいつでも好きなときに好きなだけ訪れて、有償利用をご利用いただけるのです」
「それ、何がお得なんですか?」
「夢を見た気がするのに、それが何だったか思い出せないことってあったでしょう。そんなとき、もどかしくて悶々とした気分になった、なんてことはありませんか? 夢見マスターになって利用すれば、そんな心配はありません。いつでも、夢を見たいときに夢を見て、目覚めたときも、それを忘れずにいることができるのですよ。こんな、それこそ夢みたいなことができたらいいなと思いませんか?」
「確かに、起きた後も夢を覚えていたら、モヤモヤした気分になる心配もないし、現実と違う世界が広がりそうで、楽しいかもしれない」
「でしょう! では、拓人さんも晴れて夢見マスターになりましたので、これからは存分に夢の世界をお楽しみください。あ、想像力は引き続きお分けいただきますが、それ以上のご負担が新たに生じることはありませんので、ご心配なく」
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