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厄日
私は数日前に事故にあい目に重症を負ってしまった。だが、そんな私に試練という名の課題があらわれた。
ピピピピ
「…ぅ、ぁ、」
「っ!聞こえる?!ま、まや?!ナースコールっ!」
お母さんの声…?声が掠れて出せない。視界も暗い。
「お、かぁ…さん、?」
「そうよ!交通事故から3日間も目を覚まさないから心配したのよ!今、お医者さんの先生が来るからね!」
そうか、私バイクと衝突したんだっけ?それで、それで…どうなったんだっけ?よく思い出せない。
「永井まやさん。こんにちは、聞こえますか?」
「は、い…」
視界は暗くてよく見えないけど声からして女性の先生だろう。
「今からもう一度検査しますから目の包帯、外しますね。」
先生が私の包帯を外すと視界が一気に明るくなり思わず目を細めた。
周りを見渡すと他の患者も大勢といた。ここは個室では無いのだろう、など色々と考えているうちに検査も終わり無事に退院出来た。
無事に退院出来た私は休日に何しようかと家で考えていると突然体が熱くなった。
「え?!は?!!なになに?!」
すぐに体の熱さはなくなり何だったんだろうと思い鏡の前に立つと、頭に紙袋を被った男に変身していた。
「何これ?!てか、紙袋外れないんだけど?!」
はぁ〜、と溜息をつき目をつぶると走馬灯のように友達の沙耶が私の家の近くでトラックに跳ねられる映像が流れてきた。
「…え、?」
気持ち悪い、そう思った。やけにリアルな映像が流れてきて沙耶の状況が気になった。とにかく私は急いで家の近くの大きな交差点があるところに向かった。
大きな交差点に着くとそこには数メートル先に沙耶が居た。
すると後ろからトラックが迫ってきていた。
私は状況が飲み込めず、ただただ立っていた。
沙耶はそのままトラックに跳ねられた。
宙に舞った体は電柱にぶつかったため骨が変形し、血が飛び散った。血がだんだんと広がっていきまだ息のあるのか何かを悶え苦しんでいる。
思わず吐きそうになったときそこで私の視界は暗転した。
目を開けると紙袋の男が鏡の前に立っていた。
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