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力強く抱きしめながら紅蓮は涙を流し喜びを嚙みしめた。
「なんで泣くのよ」
「…嬉しいからだ」
「ずっと二人でいましょう。愛しているわ紅蓮」
それから二人で今後の話をした。
未来の話をするのは楽しかった。
「月影が帰ってきたら許婚は破棄するわ。きっとわかってくれる」
「私も形式的な正室を廃妃し今度こそ白蘭を迎える」
「そんなことして大丈夫なの?」
「色々、策を巡らせて無理やり正室についた女だ。それにあの悪知恵ならばすぐに嫁ぎ先が見つかるだろう…薬はあるから魔気病の心配はないが、白蘭の真の姿はどうすれば取り戻せるか」
真剣に悩む紅蓮に白蘭は言った。
「ゆっくり考えればいいわ。それよりもあなたよ!こんなに傷だらけで!」
「心配してくれるのか?可愛い奴だな」
すぐに笑いながらくっついてくる。
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