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「月影様。天帝陛下がお呼びです」
「…わかった」
気鋭と宮にいた月影は侍女に呼ばれ返事をした。
そしてゆっくり立ち上がると外で控えていた侍女が入ってきて着替えを手伝う。
以前は誰もいなかったこの宮に今では世話係の侍女が大勢いる。
白蘭の羽を法術で手元にしまうと月影は天帝の元に向かった。
「月影様にご挨拶を」
「月影様だわ」
「素敵ね」
天宮に向かう途中、今まで見向きもしなかった宦官や神達。天女たちが挨拶をしてくる。
…皇太子になった途端この様か、わかりやすく媚びを売って大したものだな。
心で罵りながらも月影は一人一人に丁寧に挨拶をした。
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