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「どこへ行った…白蘭!…薬師神!」
宮中をくまなく探したが無駄だった。
心に余裕がなくなっていく。
「紅蓮様!」
「皇太子殿下!」
様子を聞きつけてきた雪梨と香林が宮に入ってきた。
「殿下!?」
「ぐ、紅蓮様!そのお姿はどうされたのですか!?」
片目がないことや乾ききった血…それと体の傷に二人が息をのんだ。
「白蘭が…いなくなった」
どうしたらいい。あの体なのにどこに行ったんだ。
はやく…薬を飲ませねば!
「紅蓮様落ち着いてください。私たちも探しますゆえ。」
雪梨に手を握られハッとした。
「そうだな。頼む。香林と朱雀軍は魔都を、雪梨は侍女達と魔宮を探してくれ」
すぐに二人はうなずき、さっそく探しにいってくれた。
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