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皇太子宮をはじめ虹彩樹の庭と岩場に行ったが見つからない。
あとは忘却湖だ。
衛兵がいない?
いつも忘却湖の入り口には衛兵がいたはず。
不審に思った紅蓮はいそいで中に入った。
「白蘭!どこだ!どこにいる!」
忘却湖は相変わらず美しかった。
先ほどまで誰かがいたような気配がした。
白蘭なのか…?
答えはすぐに見つかった。
湖の淵に小瓶が落ちていた。
確認すると八咫烏の刻印がされていた。中には少量の薬が入っている。
『今度紅蓮にも八咫烏一族の秘伝の薬を作ってあげるわ』
想いを告げる前に虹彩樹の庭でそう言う白蘭の顔が浮かんだ。
「白蘭…ここにいたのか?」
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