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事務所は3階
3階建てのビルの最上階だ。
このあたりは高層のビルはそうそうは無い。
景観を損ねるだか、なんだともったいぶった理屈をつけて地元の商店街主達が反対をし続けているんだとか。
途中でゴミ出し中の階下の住人主婦二人とすれ違う。
「どうも〜」
「ピチュピチュ、ピチクリピー」
「うもー」
等身大の雀と水牛に会釈し、果てし無く続く人外の鳴き声を後にする。
一階の出口横、カウンターの奥
タバコ屋の婆さん猫がうとうとと船を漕いでいた。
家賃の催促に捕まらないように忍び足で表に出る。
人の目には太陽の光は随分と眩しく感じた。
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