0人が本棚に入れています
本棚に追加
「大丈夫ですか?」
開放された従業員が俺を気遣って駆け寄って来た。
犯人は俺の足元でグロッキーさ。
「ああ、この通りピンピンしてるぜ」
「でも、毒の牙に噛まれて…」
「俺に毒は効かないさ。それにあんなヤワな牙なんざ俺の鱗には通らねえよ。…それより、あんたこそ無事かい?」
「はい。お陰様で…」
従業員は顔を赤らめている。
おいおい、お嬢さん
俺に惚れるなよ。
こいつあ、吊り橋効果ってやつでドキドキしてるだけさ。
しかし彼女は黙って羽織ったカーディガンを脱いだ。
おいおい
無言で俺に差し出してくる。
俺はパンツ一丁だった。
畜生め、コートは脱いどくんだったぜ。
最初のコメントを投稿しよう!