11.〈とわに、そばに〉

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おかげで目が覚めたようだ、よかった。つかこちらに背を向けてくれていたのは、助かった。 「朝! 起きて!」 朝日の中の修二さんはかっこいいと思った気持ちは胸にしまって、私は冷静に任務を遂行する。まだ修二さんがいるのにシーツに手をかけた。 「んだよ……まだ平気だろ」 シーツを引っ張られているのも気にもせず、修二さんが上掛けを取り戻そうとするのを私は阻止する。 「平気じゃない! シャワー浴びてご飯食べて!」 ご飯は修二さんがお風呂入ってる間に作らないとな。 「飯なんかいいし、もうちょっと寝たいし」 いって寝返りを打ち、布団をつかむ私の手を引いて、自分の体の上に引き寄せた。 「え、ちょっと、ちょっと……!」 私は服越しとはいえ、修二さんはまだ裸、体温はダイレクトに感じられた。その上汗を感じる体臭と相まって昨夜のことを思い出し、体の奥が熱くなる。 「修二さん……っ」 「具合悪い……」 「え!?」 風邪!? 熱とか……! 「……ってことにして、休む……」 あほかー! 「仮病なんて許しません! 起きなさい!」 修二さんの体に手をついて体を起こそうとすると、背中に手を添えて止められた。 「キスしてくれたら起きる」 間近に迫る修二さんが微笑む、まだ寝ぼけているのか、素で微笑まれて胸はときめいた。 寝起きなのに、かっこいいな……いや、かわいいぞ。 「んもう、しょうがないなあ」
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