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「でも拝島くんもこの役ぴったりだと思うけどな。ダブルキャストとかではだめかな?」
ゆかなのその言葉に、僕の心の何かが動いた。「僕」をみんなに見てもらおう。そう思った。
☆☆☆
夏公演の本番。僕とゆかなは交代で主演をつとめた。二人ともリアルな演技だと、観客からの評判も良かった。
カーテンコールでゆかなと二人、手をとりあって頭を下げたとき、スポットライトの眩さに思わず目がくらんだ。
僕とゆかなの陰は、はっきりと舞台に刻まれていた。
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