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吐き出した精を掻き出して何度も貫いて奥を抉る。綾乃の身体が震えるたびに、また一段と絞り込まれて奥歯を噛み締めた。
どれだけつながっても足りなくて
どれだけ抱いても欲望は収まらない。
もしかすると俺おかしいんじゃ、と思うぐらい綾乃には小さな事で反応してしまう息子が哀れで、そんな息子を見て悦ぶ綾乃が可愛くてどうでも良くなる。
「ちょっと、きゅうけい」
ぐったりした綾乃が「喉乾いたわ」と溢した。
たしかに喉は乾いた。
そうだ、冷蔵庫のシャンパンを飲もう。
「シャンパン持ってくる」
「お水がいいわ」
「水も持ってくるさ」
よいしょ、と起き上がり形だけパンツを履く。
前にパンツを履かずにうろうろしていたら綾乃に「どこ見たらいいか分からないからやめて」と言われた。
「見てもいいよ」と言えば「立派ね」と返してきた綾乃に笑ったのは言うまでもない。
あまり誰かと比較したことはないし、こうじっくり見たことはないから分からないけど、綾乃が言うならまあそういうことだろう。
嬉しいか嬉しくないかで言えば嬉しい。(何を言ってるんだ俺は)
「はい、水」
「ありがと」
「シャンパン飲まないの?」
「ちょっと飲むわ」
綾乃は水を飲んだ後に少し飲むという。
それならとシャンパンのグラスを出して準備していれば寝室からバスローブを羽織った綾乃がソファーにやってくる。
「疲れたわ」
「楽しかった」
「出しすぎよ」
「確率あがるじゃん」
そういう問題ではないわ!と言いながらグラスをカチンとぶつける。しゅわしゅわとした小さな泡が琥珀色の液体に浮かんでは消えて、まるでそれは俺の欲望のように、どれだけ飲んでも消えることがなかった。
「零さないようにするの必死なのよ」
「出そうか?」
中指と薬指を折り返せば綾乃がすんごく白けた目を向けた。この指でかき混ぜるし、陰茎も撫でるし挟むしでまあ、不埒な指だ。
「もう、今日はしない」
「わかった」
一応ここはちゃんと聞いておく。
ただし、あと2時間もすれば明日なので少なくとも明日の朝は綾乃に怒られない程度に楽しむ予定だ。
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