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プロローグ
もういい加減奪起しますわ、、!!!,
そうぶつぶつと呟き、顔が怒りの表情になったソファル・アールカレット嬢
(こうなったのも、、すべてあの日から、、)
約1年前
その日はいつものように庭に出て、メイドが用意してくれた出来たてほやほやのクッキーと紅茶を眺めながらよだれをたらしていた。
「お嬢様、、、お行議が悪いですよ」
横にたたずみおぼんを持ったメイドのサラはじと一と横目で見てくる。
私はあははと嘘笑いで受け流そうとした。
前に差し出された白いハンカチを受け取り、恥ずかしさから縮こまり急いで口をふいた。
「、、はぁ、昨日言われたばかりですよ」
返却したハンカチを横ポケットに入れ、溜息まじりの飽きれられた声色に私はヴッと肩を強ばせる。
『あの〜今日で何回目?』
最初は冗談半分で聞いたこの問いかけは後に槍となって返された。
「、、、今日で【200】回目のよだれ垂らしとなります、失礼ですが多すぎですよ?」
『、、じゃあ今日で200回目記念かぁ〜』
私はあきらめた様子で顎を机に乗っけ、手をブラーンとした状態になる。
なんだろ、、おとぎ話に出てくるゆるいくまさんみたいだ。
「汚ないですよ、、もう少しその性格を直されてはいかがですか。」
その言葉にすぐさま起き上がり、机にダーンと手をつけて大声をあげた。
『何!!サラは自分自身のこの性格を否定するの!?』
胸に手をあて、唾が飛びちるいきおいで問いただす。
しかし、怒声を罵びせる私と冷静沈着のサラは話が終わるとすぐに、話し出す。
「あっ、、殿下がお見えになりましたよ。」
その言葉にぴしりと背筋が練りつきギギギーと、効果音がつきそうないきおいで首を後ろに向けた。
「、、、ソファル嬢、、。」
そこには薄茶のくりっとした髪に黄緑色の目を持つ私の婚約者、、オーレア・アスカリンが立っていた。
『、、あっ殿下、、これはその、、』
わたわたと手を動がし弁解しようとするが脳が上手く機能せず、ぐるぐると頭の中では混乱に落ち入っていた。
「、、あれっお姉様誰かいらっしゃったのですか、、。」
最悪な状況であるのに、待ってましたといわんばかりに面倒な奴が来てしまった。
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