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僕は猫
「お邪魔しました。僕はこれで帰ります」
「ありがとう。美味しゅうございました」
人間女姿を解く為出直すことにした。
「これからもお元気で好彦さん」
「さようなら僕さん」
飼い主さまはチョロい。
僕は猫の姿に戻って帰ってきた。
飼い主さまはとても上機嫌で珍しく僕に人間語で話しかけてきた。
「おおー猫きゅー帰ってきたか~今日はとても面白い事があったぞ」
知ってる。
「今日は自分のことを『僕』という女性が魚料理をご馳走してくれたぞ、これはとても珍しいことなんだ」
珍しくもないいつもの魚と魚と魚の料理じゃないか。
「彼女は人間ではない、だがとても優しい生き物だったよ」
にゃにゃ?
「私には自分の名前を言って居ない、だが私ごときの名を呼んでもらえたのはとても光栄なことだ、まぁお前にとってはどうでも良いことかな」
と飼い主さまはとにもかくにも上機嫌だったので今日も平安である。
人間であると別れないといけないので僕は猫で良かった。
こうして僕は今日も今日とて飼い主さまの膝の上で幸せな時間を過ごしたのである。
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