【 でっかい? 】

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【 でっかい? 】

 昨日の夕方、学校からの帰り道。  駅の広場で配っていた一枚のチラシを受け取った。  そこには、『恋占い』の文字が……。  チラシには、よく当たるとも書いてある。  本当か? 何て思いながらも、今、恋をして告白できないでいた自分のことを急に占ってみたくなった。  好きな相手は、私の同級生。  そう、あの『貴大(タカヒロ)』君だ。  彼のことは実は、小学校の高学年になってからずっと恋心を抱いている。  でも、家が隣で小さい頃からずっと同じ学校に通っているため、近過ぎて逆に告白できないでいた。  保育園、小学校、中学校、そして、今の高校3年生まで、ずっとずっと一緒。  だから彼は、私とは男友達と接するように、全然気兼ねなく話してくる。  というか、時には、冗談で髪をクシャクシャってしたり、胸やお尻を平気で触ったりしてくる。 「お前の胸、ちっちぇ~なぁ~、相変わらず。俺の母さんの胸みたいにでっかくなってみろよ」  何て、セクハラまがいのことを言う。 「し、失礼ね! 私だって、ちょっとずつだけど、大きくなってるわ!」  私はコンプレックスがある。  タカヒロ君のお母さん、静香おばさんは、確かに胸がでっかい。  Eカップか、Fカップくらいあると思う。  それに比べたら、確かに今の私の胸はちっちゃい……。  でも、私のタカヒロ君に対する愛情は、静香おばさんよりでっかいはず。  ――そんな思いで、チラシにあった占いの館に足を踏み入れたんだ……。
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