【 プロローグ 】

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【 プロローグ 】

 目を覚ますと、茶色い木目調の天井(てんじょう)が見えた。  見慣れたいつもの自分の部屋の天井ではない。  いつの間にか私は、狭いベッドの上で仰向けになって布団を被っている。  しかもなぜだか、素肌に直接布団の温もりを感じる。  体に触れ確認してみる。  やはり、何も身に(まと)っていない。  スッポンポンだ……。 「スースーッ……」  その同じベッドの左隣で誰かが寝ている。  首を少しだけ横に向けてみた。  茶色のくるりと巻いた癖毛(くせげ)の鼻筋の通った  よく見る同級生の男の子。  大好きな  タカヒロ君だ……。  なぜ……?
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