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「単刀直入に言うね。僕の高校の生徒会長をしてくれないかな?」
「はぁーん!?」
私はマヌケな声を出してしまった。生徒会長だと!? 伯父さんは何を言うんだ!!
「何言ってるんだ!? 私が生徒会長!?」
「ああ、ごめんごめん。説明不足だね。僕の高校に生徒会があるんだけど、そこの会長をやって欲しいんだ」
「いや不足しすぎだろ!!」
立ち上がって大声を出す私をよそに、伯父さんはまた話し始めた。
「まあまあ美世ちゃん落ち着いて。あーあ、美世ちゃんも昔は『伯父さーん!』って駆け寄ってきてとっても可愛かったんだよ? いや、今でも可愛いんだけどね。喋り方はずっと男の子口調だけど」
「話をそらすんじゃない! 昔の話は関係なくて! 生徒会長ってどういうことだよ!?」
私の伯父さんはとある高校の校長をしている。仕事中は真面目らしい。
伯父さんはコホンと咳をして、私を見つめた。
「実はね、この前生徒会に立候補したい人を募集したんだけど、誰も入らなかったんだ。先生達にも説得をお願いしたんだけど、生徒はみんな、頑なに嫌がったみたいで」
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