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「お、伯父さん? どうしたんだ?」
すると、伯父さんは赤い顔を上げた。
「あっ、美世ちゃーん、今日は色々お疲れ様〜。伯父さんは美世ちゃんの成長が見られて、とってもハッピーだよーん」
「…………」
あまり呂律の回っていない口調。これは間違いない、酒を飲んだんだ。
「もう、孝則さんったら、飲めないのに無理したからー」
伯母さんはコップの水を伯父さんに飲ませる。よく見かける、酔っ払いの介抱だ。
「孝則さん、小島先生と飲んでたんですって。美世ちゃんは真似しちゃだめよ?」
「う、うん……ていうか、まだ未成年だし……」
そう言えば、伯父さんも小島先生も酒が飲めないんじゃ……? 伯父さんはこの調子だが、小島先生は大丈夫だったのだろうか?
後日聞いた話だが、小島先生は一瞬で酔っ払い、フラフラしながら外へ出て、奥さんに連れられて帰ったらしい。いつもあんなに怖い顔をしているのに、そのシーンはある意味見てみたい。
『美世? 何かあったの?』
応答のない私に疑問を感じたのか、お母さんが私に問う。
「あ、いや、伯父さんが酔いつぶれて帰ってきて……」
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