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『えー!? 兄さん飲めないのに飲んだの!?』
私が答えると、笑いながらそう言ったお父さん。私の一家は全員アルコールに弱いらしいから、気をつけなければならない。
「あら、お父さんとお母さんに電話してたのね! 美世ちゃんと孝則さんは元気だから心配しないでー! 孝則さん、きっと美世ちゃんがここにいてくれるのが嬉しくて、飲みすぎてしまったのよー」
『それなら心配ないですねー』
私のスマホに向かって声を張る伯母さんと、明らかに笑っている両親。全く大丈夫には思えないが、これが平常だということにしよう。
「それに、美世ちゃんってば彼氏がいるのよー」
「おい!! 関係ないだろ!!」
伯母さんはいつものように私を冷やかした。彼女はこのネタが大好きすぎる。
『へぇー! 美世、ついに夜宵君と付き合ったんだね!』
『おー、いいじゃないかー。青春だねぇ』
「乗るんじゃない!!」
何故かお母さんとお父さんまで乗ってきた。電話越しでも、この2人がニヤニヤしているのが伝わってくる。
そんなやり取りをしていると、伯父さんがまた顔を上げ、私を見た。
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