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「そうだ。それなら、『学内のやつが変装してるんじゃね?』ってことになるかなって」
「あ、あー、んーそうだね……」
伯父さんは眉をひそめていたが、私は気にせずタンスをごそごそとした。我ながらいいアイデアだ。私はあるものを取り出し、身につけた後、伯父さんの方を振り返った。
「どうだ! これでバレないだろ?」
「……そ、そう、だね……」
私は黒いマントと黒いマスクを装着した。何だろう、私は面倒くさがり屋だが、こういう格好ができるなら多少は許せる……気がする。
「み、美世ちゃん、厨二病って言うんだっけ……相変わらずだね」
私は世間一般では厨二病と呼ばれる病にかかっている。それは認める。やる気がない割には、厨二系のことになるとスイッチが入るのだ。
「ふふふ、今なら空も飛べそうな気がする……」
「は、はぁ……」
笑っているのか呆れているのかよくわからない伯父さん。ノリノリ気分なのもつかの間、私はもう1つの疑問が浮かんだ。
「あとさ、伯父さんの高校ってここからかなり遠くないか? 流石に通うのはキツい……」
「それなら心配不要! 僕の家にしばらく泊まればいい!」
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