第二章 奮戦

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 神田大佐は立ち上がり、手元のタブレットに映った資料を見ながら、報告を始めた。 「1月3日午前12時頃。この監視ステーションに勤める2人の観測員がアルガミ艦隊を目撃し、宇宙保安庁に通報。その後、周辺宙域を航行していた我々警備艦隊に出撃命令が下されました。  その後、午前1時にアルガミ艦隊と接触。  アルガミ艦隊と我々は、NE語による交渉を行った後、決裂。我々とアルガミ艦隊は交戦状態に陥りました。  交戦初期の段階では、アルガミ艦隊の装甲はかなり弱小であり、実弾砲撃一発で轟沈するほどでしたが、それが囮であることがわかり、その後しばらくして本隊が現れました。  本隊の艦艇は、攻撃力並びに防御力が、半年前に比べて格違いに強化されており、実弾砲撃も通用しないほどでした。我々警備艦隊は大多数の艦艇を損失後、撤退を開始しました。  現在、残存艦艇はバナール球Aにて整備・改修を行っております。  尚、アルガミ艦隊は海王星近海にて待機しており、コロニー攻撃に向けて準備しているものと推測できます。  報告は以上です」 「なるほど……」
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