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――西暦2193年1月4日。早朝
ウーと鳴り響く、喧しいサイレン音が続いていた。
「何よぉ、もう!」
17歳の小原真衣は、あまりのうるささに、布団を跳ね上げた。
「喧しいわね……」
小原は、苛ついた状態のまま、玄関でサンダルを履き、外に出た。
外ではスピーカーから出るサイレン音で、まともに周りの音が聞き取れない状態だった。
お向かいに住むおじさんが、何か、小原に向けて叫んだ。
「…………!!」
「えっ⁉ 何……っ、聞こえない‼」
小原は必死で聞き返すが、おじさんに届いていないらしかった。すると、スピーカーからひどく鈍く遅い、女性のアナウンスが入った。
『現在、海王星監視ステーション行政部より、海王星コロニー全域に避難命令が発令されました。コロニーにお住まいの皆様は、避難船に乗船して下さい』
小原は、ハッとしておじさんの方を見る。
おじさんは、真剣な顔で「こくっ」と頷いた。
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