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アルガミ艦隊!
一年前に、ハウメア沖で現れた異星人艦隊の呼び名だ。半年前のハウメア作戦で撤退したため、地球侵攻を断念したのだろうと思われていたが、ここに来て再来するとは。2人は予想外の出来事に、ただただ呆然とした。
だが、それよりも気がかりなことがある。
「しかし、何故ここにいるんだ。アルガミの本拠地は、銀河系中心部にあるはずなのに、これでは全くの逆方向から来ているのではないか!」
佐和田少佐は声を荒げながら、そう疑問を呈した。シャルル少尉も、同じ思いで画像を見つめながら、こう返す。
「ほんとです。理解できません」
佐和田少佐は、ため息を吐きながら、こう呟いた。
「どうやら、今日の昼飯は遅くなりそうだ……」
彼は、電話を手に取り、番号を打ち込んだ。
「何をしているんです?」とシャルル少尉が聞く。
「航宙保安庁に通報するんだよ。通報したところで、どうかなるもんでもないと思うが……」
佐和田少佐はそう言って、呼び出しボタンに触れた。呼び出し音が、無生命的に繰り返される。
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