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第2章 黒と光
夏奈が転校してから数日が経った。少しずつ学校にも慣れていき、徐々に友達も増えた。
お風呂から上がって髪を乾かしていると、夏奈はふと思い出した。
「あーーー!!!」
「ちょ、今度はどうした!?」
アキラがそう尋ねると、夏奈は慌ててこう答えた。
「香水を教室に忘れた!!!」
2人は夜の学校を歩いた。
「ついてきてもらってごめんね、アキラちゃん」
「いーや全然!この学校夜でも出入り自由だからねー、まあ放課後は多くの生徒は帰宅してるからほとんどいないだろうけどね それにしても、今から取りに行きたいって、よっぽど気に入ってるんだね、その香水」
「そうなんだー、私香水を夜寝る前と朝つける癖があって……何か香水って落ち着くんだよねー」
するとアキラはくすりと笑った。
「すっごい女子力高いねー、私も香水買おうかな〜」
夏奈はすぐに
「いやいやいやいや、ただ香水が好きなだけで、服とか髪とか全然だし、それにアキラちゃんの方が色々オシャレしてるし……」
と返した。
「えー、私もそこまで気をつかってる訳じゃないんだけどな〜」
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