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遠藤に連れられて、夏奈は廊下まで来た。
「まずはここが職員室、あそこが1組、その隣が2組、……」
次々に説明される。夏奈は相づちを打ちながら聞く。
「夏奈ちゃんは4組だから、一番奥の教室ね。それで、会長を紹介したいんだけど……」
「会長?」
「そう、夏奈ちゃんと同じ4組で、この学園の生徒会長みたいなことをしている子がいるんだ。……アキラちゃん、こっちへ来て!」
遠藤にそう呼ばれ、1人の少女が教室から出て来た。長身で、美しい長い髪をポニーテールでまとめた少女である。
「初めまして!篠原(しのはら)アキラって言います!よろしくね!」
明るく元気で、切れ長のまつ毛を持つ美しいアキラを、夏奈は見つめた。
「何て綺麗な人……」
夏奈は思わず呟いた。すると、アキラは笑って、
「あはは、綺麗だなんて、照れちゃうなぁ!ありがとう!えーっと……園長名簿見せて……アカツキナナちゃんでいいのかな……」
と言った。夏奈はふふっと笑った。
「暁夏奈です。これで、カナって呼ぶんだー。いつも間違えられるから慣れてるよ」
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