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ぼくは、ぼく自身がきらいだった。ぼくの顔、ぼくのかみの毛、ぼくの口、ぼくの口から出てくる声、そのかぼそい声があらわすぼくのくらい表情、そしてぼくをくらい感じにつくってしまったのろわれた生まれそのものがにくったらしく思えてしかたなかった。
にくったらしいと思えば思うほど、ぼくのからだも心もうすよごれていくのを感じる。ぼくの声も、どんどんとしゃがれていって、ついにはなかなか声も出せなくなってしまった。ぼくの表情はもう今にも泣きだしそうで、それでもだれかから見たらくしゃくしゃな笑顔に見えなくもない。
こんなぼくを愛してくれる子はまだいるだろうか?
こんなぼくをいまだに大切にあつかってくれる子はいるだろうか?
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