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「円盤はずっとあのままの状態でしょうか」
「あれから3時間ね」
隊員達が基地内でモニターを眺めていた。
「うーん、しかし、夕方頃に怪獣達を繰り出すなんて、よほど調査不足だったというか」
突然、円盤が浮上し始め、そして上空にいる基地の方へ向かっていった。そしてその屋上に着陸した。
そのあと、円盤の中から怪獣が1体、出現した。
「もしや、調査不足というわけではないかもしれんぞ」
円盤から音がした。色んな音が次々と出てくるという感じであった。
「これは。おい、宇宙後翻訳システムを」
「すでに作動させています。地球語に同時通訳して送ります」
そして作戦室内に声が、モニターに言葉が表示されていった。
「○×△□、我らに降伏せよ、○×△□、出てこい、よほど怖いか」
この言葉が繰り返されていった。
「一部翻訳できてない所があるみたいですね」
「少し時間がかかっています」
しばらくして、言葉が変わっていった。
「地球人達、我らに降伏せよ、リヒト、出てこい、よほど怖いか」
「そりゃあ固有名詞だし」
そのあと2人の隊員がこっそりと部屋から出て行くのを、隊長は見逃さなかった。
そして、怪獣の前に姿を現わした。1人のヒーローが。
「だけど大丈夫でしょうか」
「そうなるだろうと考えて基地は移動させておる。円盤が到達した頃から西へ向かわせておいた」
そして怪獣とリヒトとの戦闘が始まった。
しかし、怪獣がすごく強いためか、リヒトは押され気味であった。
そのあと、もう1人のリヒトが現われて加勢していった。だが、それでも苦戦はまぬがれなかった。
「リヒトはさっきの戦闘で疲れているからうまく戦えない状態だ、そのまま倒してしまいます」
円盤からも声がしていった。
「宇宙人はリヒトに挑戦しているつもりなのでは」
隊員の1人が言った。
その時、2人のリヒトが互いに近寄っていき、何か動作を行なった。すると・・・。
合体して1人の状態となった。
そして怪獣と1対1の戦いとなった。戦闘は、リヒトが優勢となり、そして怪獣が地面に倒れたあと、光線が発射され、怪獣は爆発した。
「やったあ~」
隊員達は喜び叫んだ。
「ところであの円盤はどうしますか」
「もう少し様子を見てみよう」
そしてそれから数時間そして数日たったが、変化は全く見られなかった。
「円盤内部に潜入することにした。かなり危険な任務なので、降りたい者は遠慮なく申し出よ」
隊長の説明に対し、申し出る者は1人もいなかった。
「いいんだな。ようし、君らの中から潜入する者を選出する」
そして数名の隊員達が円盤内部に潜入していった。
だが、宇宙人らしき者の姿は全く発見されなかった。そのあと、内部の設備の様子を調査していった。
数時間後、その調査の結果が報告された。
「あの円盤は、物体をとある場所から別の場所へと移す機能を持っています」
それを聞いて、隊員達は色々語った。
「どっかの宇宙人が送ってきたんだな」
「それでどうします?できればあれをもっと調査して宇宙人の進んだ科学技術をいただいてしまいましょう」
「いや危険です。また怪獣を送ってくるかもしれません。我々の力では破壊する事も困難なようです。この際、リヒトに頼んで地球の外に送ってもらいましょう」
隊員達の声に対し、隊長が発言する。
「どう処置するかは上層部の会議によって決定する」
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