一話【可愛いひと】

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すると突然、唐揚げを幸せそうに食べていた相沢がばっと顔をあげる。 「……っ、どうした?相沢」 「俺だけ貰うのも悪いし……良かったら瀬尾もこのオムライス食べてみてよ……!」 そう言いながら彼はあろうことか、オムライスののったスプーンを俺に向けて差し出した。 (……えっ!!!???) 嬉しさ9割、驚き1割の俺は何とかその感情を悟られないように、ぱくりとそれを口に含んだ。 「……んっ、美味しい。ありがとう、相沢」 「おう!」 嬉しそうに笑う相沢に俺の頭は噴火寸前だった。 (あぁもうっ、可愛い!!!!!!!!!) 可愛すぎて辛いとはこのことである。
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