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八章 狩人と蝶
一方、七宮は校門へと小走りで向かっていた。ブルーシートが掛けられたベッドがあった校舎裏から、七宮は校門近くの駐車場へと足を踏み入れる。
駐車場に停められた黒いミニバンの横を抜けようと、七宮は歩を緩めた。
その時、「夏目」と、自分と同じか、少し上ぐらいかの年齢の男の声が七宮の耳に入った。
すかさず七宮はミニバンの裏に隠れた。暗い窓越しに声がしたの方へと目を凝らす。
七宮の目に映ったのは夏目とその横にいる同じ制服を着た男だった。
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