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「では、お願いしてもよろしいでしょうか?」
お心のままにということは、この提案に乗ってもいいということだろう。そう判断して、私はターラさんに微笑みかけながらそう返事をする。すると、彼女は「では、案内させていただきますね」と言ってぺこりと一度頭を下げてきた。
「ソフィ、ティナ。おうちの中に戻っていなさい」
そして、彼女は女の子にそう指示をする。だけど、二人は「えー」と言いながら何処となく不満そう。
「私も領主様の婚約者様と一緒に居たい~」
「ティナもいたいわ。だって、お姫様みたいなお方なのだもの」
二人は口々に一緒に居たいと言ってくれる。ターラさんは困っていたけれど、私からすれば別に一緒にいても問題ない。
「あの、ターラさんさえよければソフィちゃんとティナちゃんも一緒にどうぞ」
「……よろしいのですか?」
「はい。子供目線からでも気になることがあるかもしれないので」
肩をすくめながらそう言えば、ターラさんは「……この子たち、お転婆ですが」と言って眉を下げてくる。
「構いません。子供は元気な方が良いですよね」
幼少期のエリカを思い出すから、子供は比較的好きだったりする。……あの頃のエリカは、とても可愛らしかったもの。
「……そう言っていただけて、なによりです。ソフィ、ティナ。シェリル様に迷惑をかけてはダメよ」
「は~い」
「わかっているわ、お母さん」
自分たちの要望が通ったからなのか、二人はニコニコと笑っている。その表情が何処となく可愛らしくて、私はふっと口元を緩めてしまった。
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