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前置き
これは現在進行形で達筆している小説です。
今年の夏に考案しちびちび書いてきました。
とりあえ現在までに書けたところを上げます、大幅修正あるかもです。
ありました投稿してからに二十分後に
「科学を魔法で模倣する」
導入
「科学する」この言葉を聞いたことあるだろうか、世の中のことを科学的視点から見てどういうものかを確認する、先入観を捨て現代でもっとも真実に近い理論に基づき物事を判断する、そういうものだと私は思っている。
人の感情が入らず、客観的に見て物事を判断、区別出来る、これは科学の強みだ
「いや、俺は信じないね」という人にはその結論に至るまでの理屈、現象すべて見してやれ、その人の感情的な意見などひれ伏す完璧な道筋を見せてやれ、それこそが真実なのだ・・・いや、まぁ、たまにこれを見ても自分の感情的で理にかなってない意見を通そうとする者がいるが、そういうやつはもう手遅れだ、あきらめろ。
さて、前書きがどんどん長くなっていくな。「ここまで話しておいて結局何が言いたいんだ」というものこそ今読者が一番考えていることだろう、私が言いたいのは
「魔法は科学できるのか?」だ。
「第一章、 目の前が?」
二〇二一年、私は一人暮らしをしている大学生、数学や科学などの理論に基づいたものが大好きな一般人だ。
ともかく、どこにでもいる理系大生、そう思ってくれて構わない、そんな私は今研究室でこの後にある講義のために勉強道具をまとめているところだ、ペットボトルに入った水、筆箱の中にはシャーペン、シャーペンの芯、消しゴム、青色と赤色のボールペン、ノートそれに音声を録音するためのスマホだ、どうしてもただ授業をきているだけだとぬけがあるし復習するときに便利なのだよ。
その他諸々の準備を私は着々と進めていって内ポケットに入るものは内ポケットに入れノートを手に持った、
その時だった、
目の前が突然真っ白になった!
瞳孔が開ききっているような、強い閃光を受けているような、そんなまぶしさだった、何が起こったのか理解できずに私は動揺した。
机にもたれかかりながら心の中でこの光の正体の可能性を探し回った、ニトログリセリンを舐めた?いやいくらニトログリセリンの血管拡張作用だってこんなに見えなくなるほど大量に舐められるはずないし舐めてないし危険すぎる、なら砒素か?いや砒素だったら意識が飛ぶはずだ、今私はただ目が見えないだけで他には異常はない、ならサリンか?サリンなら気化しやすいし瞳孔を広げてまぶしくなる、ということはこれの可能性が高い、私はもう少しで死ぬというわけだろうか、机の縁にある私の頭脳はそう語った。
真実を知ったこの時の何とも言えない気持ちを読者の皆様はわかってくれるだろうか、孤独感、無力感、劣等感これらが入り乱れたこの気持ちを私は嚙み締めた、今まで学んできた知識を生かせずに…。
しばらくたった、なんだか途中で寝てしまったらしい。
"寝てしまった"
この状況でこの言葉を使ってしまうとなんだか死んでしまったように感じるがそうではない文字通り、私は光がぎらぎらと差し込める中眠ってしまったようだ、今思い返してみると何とも不思議な体験だっただが、疑問が一つ浮かぶのではないだろうか?
そう、目をつぶっているのだ、目をつぶっているのに目の前が真っ白なのだ。動揺しすぎて忘れていたが私たちは瞼を使って自分の好きなように光を遮ることができるはずなのだ。ますます意味が分からない!
今私のできることは何かあるのだろうか・・・這いつくばってとりあえず研究室から出よう。“寝ていた”つまり長い時間経ったのにまだ目の前がこんなものならこの先、ここにいても何も変わらない、そう考えた。腕を前に出して衛生面など無視してどんどん進んでいく・・腕が何かに当たった、スライドドアだ、面に手をべたっとつけて勢いよく扉をスライドしたが一回じゃうまくいかない、もう一つの手でもう一度スライドした、勢いよく扉が移動しガンッとぶつかる音がした、ここの廊下をまっすぐ行った先にテラスがある、外に出る事ができる、もしかしたら人もいるかもしれない、私は駆け上がるように這いつくばって壁に沿って歩いた、耳は聞こえる感触もあるこの調子なら味覚も嗅覚あるだろう。
そのまま歩き続け無事テラスへ着き外へ出た。そこで私が見た光景は。
私は物理学の鉄則を思い出した、カントの言葉だった気がする{「なぜそうなっているのか」ではなく「この世の中がどうなっているのかを考えるようにしよう」私たちには干渉できない領域なのだから}かなり意訳しているが、つまりゲームの中にいる人たちはゲームのなかのことはわかるが彼らを操っているプレイヤーのことを知ることはできないということ、もっというならこの世界は瓶の中に入った脳みそが見ている夢だとか、死後の世界はあるとかないとかこのような超越した話をするのは無駄だから私たちが見ることのできる範囲のことを考えていこうぜってわけだ、この言葉を私は理解することがいまいちできていなかったが今納得した、その通りかもしれない。
私の目の前には草原が広がっていた
[第二章なにもわからない]
「‥‥え?」
見渡す限りの緑、緑、みどり・・・
いや・・・見渡す限り?
テラスは?研究室はどこに行ったんだ?もう何もわからない、わからないぞ!こんな超越したことが起きてたまるか!だが実際私に小説のような超越したことが起きているのだ。
「…」
冷静になってきた、今考えても何にもわからないと気付いたのだ、今まで読んできた小説やアニメ、漫画の知識を思い出す、数分をそこに費やした
「とりあえず歩いてみよう」
それが結論だった、幸い近くに森が見えていた。季節は夏のように思え、気づいた時には汗が垂れていた。
歩いているときに今ここがどこなのか、そしていつなのかをずっと考えていた、たいていこのような小説では十一~十二世紀の街並みに十八~十九世紀の技術を組み合わせたようななんだかよくわからない感じ(だがそれが面白い)なのだがここはどんなかんじなのだろうか、少し楽しみになっていた。
森についた、木陰が私の体を休める空間を用意してくれてはいたが、それでも湿気があって快適とは言えない、少し休んでから上りやすそうな木を見つけて試しに上ってみたところ、遠くに壁が見える、もっと目を凝らしてみる・・町が見える・・・見たことがある、まさしく十一世紀に敵から責められないように造られた壁で覆われた町がここから。
つまりここは十一世紀から十二世紀ぐらいのヨーロッパ、そのあたりにタイムスリップした、それか、よくある小説の主人公ように異世界転生、という説が私の中で立てられた
・ここはどこか?いつか、
それが見えたことに驚きながら私は慎重に木から降り、町がある方向へ森の中を歩いていくその間、私は木に何か生物がいないかどうかを確認していた。
至って普通、何もここに来る前と変わりはない…
ほどなくして私は先入観の恐ろしさを思い知ったのだった、
「セミの声が聞こえる・・・」
何もわからない私を哀れむように大勢で叫んでいる、思わず私は立ち止って辺りの木々を見た、たぶんヨーロッパにセミはいない、私はここが日本であるかもしれないということも考慮しないといけなくなった。
もっとほかに何かないだろうか、この木はなんだろうか欅か?それとも私の知らない種類の木なのだろうか。ここへきて自分の無知に驚いた、日常的に見ている物なのに何も知らない。少し、いや、とても後悔した、思い返してみれば私はそこら辺に生えている雑草の名前すらわからないのだ。そしてこの思いは人に会いたい気持ちを助長させる。自分で考えてもわからないとなれば残る選択肢は、研究するか「人に聞く」だ。
森の中を十五分ほど歩いた、まだ森は抜けないが私の期待は徐々に上がっていく、もちろん理由は喉が渇いたからだ、こんな淡い期待をここまで熱心に信じていたのは読み返してみると本当に不思議だ、少々熱中症気味だったのだろう。
そのままふらふらと歩き続けついに私は森を抜けた!もう少し歩いたところに大体プールを縦にしたぐらいの高さの壁が町を包むように円周上に並んでいる、その一部分が見える、その方向に歩きながら目を凝らすと門番がいるように思えた。
その門番はたぶん長い槍を持っていて、あれで侵入者や疑い深い者の頭を砕き、彼らが立っている橋の下の川に落とすのだろう、どんどん不安になっていく、うまく対話し私のいとおしい水との出会いを彼らが許してくれるのかどうかが。
ようやく門の前までたどり着いた、ここに来るまでに少し考えてみたのだが門番ということは他国から来た人をよく見ているということ、すなわちよくわからん服や恰好、言語を扱う人々に慣れているはずだと考え、私がここへ来たとしても問題なく対応してくれるだろう、そういう結論に至った。そこで私は少々よそよそしく、だが芯はある口調でこう言った、
「すいません、少し聞きたいことがあるのですが」
少し斜めの方向から出てきたので門番がこちら側をゆっくりと向く、私の言葉を理解しているのだろうか…わからない、のであれば日本語以外でも話しかけてみるほかない、
「Excuse me ,I have a question. 」
私の拙い英語ではだめなのだろうか反応がない、考えてみれば私は英語の成績は低かったな。
ほかの言語は残念ながらしゃべることはできない
「ここで詰みかぁ」
そう口から零すと
「どうかしたのですか?」
明らかに聞き覚えもあるし理解できる私が熟知しているあの言語が私の耳に入ってきた
私は驚いてその場に硬直してしまった、
その空気感に彼もまた困惑している。
この硬直を解くためには彼に私の質問をぶつけるべきだ、私はさっき決めたしゃべり口調も忘れてやや食い気味に質問の続きをしゃべり始めた。
「ここはどこですか!」
「ここ?ここは日本だよ」
やはりか!セミの声が聞こえたりしたおかげか私はそれをすんなり受け入れた。私は子供が新しいおもちゃを手に入れた時のような表情、声いろでこう続けた。
「すみません、本当に忘れっぽくて、今何年でしたっけ?」
この予想は念のためだ、日本であることは確実なので次気になるのは年代、十一から十二世紀あたりのはず、もしあっていれば、この意味わからない現象はタイムスリップということになる。
門番の彼は優しいまなざしでこちらを見つめる、きっとよい家庭を持っていることだろう。身勝手だが私は彼に人を傷つけるかもしれないこの仕事から降りてほしいとさえ思ってしまうぐらいだ。
私を見つめる彼はこう私に告げた
「四千四十二年だね、わかるよ数が多すぎだよねぇ」彼はうんうんと首を縦に振る。
唖然とした、異世界転生か?タイムスリップではなく異世界に飛んでしまったのか?でも日本と言っていたし彼は日本語を話していた、だが目の前にある壁や門番の鎧は明らかに日本の物にではないし・・・
混乱している時、彼は日本地図を槍の末端を器用に使って描いていた、驚くことにそれはえらく詳細かつ繊細で現代(私が大学生をしていた頃)と造作ない出来だ、いや細かすぎる!北海道もあるし沖縄もきれいに区切られた先に描かれている、ニュースでよく見るあの形だ!もう意味が分からない、たとえわかることがあってもこの混乱と灼熱の中、水を欲している迷子の青年には到底理解できないだろう、もはやこの結論にすら至らない…誰かに止められるまで考え続けていく悪循環だ。
きっと読者にも想像できるはずだ、自分が教えたものに右手を顎にあて首を傾げ、目をぐるぐるさせ、いかにも考えていますよという雰囲気を醸し出し、立ち尽くしている汗だくの見ず知らずの青年を見ている門番の図が。
「大丈夫ですか?」彼は私を見てそう言った「熱中症か?」横にいる門番が声をかけてくる。「たぶんそうなんじゃあないかなぁ」優しい目つきの彼が答える
私はその会話を聞いてここがいつでどこかを考えるのをようやくやめて、門番の彼に話しかけた。
「入国したいんです」私は切れる息の中でこう言った。
さすがに怪しかったのだろうか、懐疑的な顔でなぜかと理由を聞かれた。
しまった。考えてみればここに入る理由を考えていなかった。だがここで私は珍しくいい弁解を見つけ出すことができた、「迷子で、どうしても水が飲みたいんです!」
「下に川があるからそこでのみな」
ド正論だ、的確な答えを無残にも口にしたのは隣にいる門番だ。
「だが、迷子なんだろ?ならいれてやってもいいんじゃあないかぁ?」
「お前優しすぎるだろ、こんなんで門番やっていけんのか?」
「大丈夫だよ、今までちゃんとやってきているんだから」
たぶんこの人は門番に向いてないなと思ったさっきの私に強く共感する、よくここまでやってこれていたな、それだけここは平和ということなのだろうか
私は二人の会話を聞いて少し希望が見えてきた、この人にもっと事情を説明したらきっとここを通してくれる、そう思った。多少なりともでっち上げて話しをしようか。
「よし、通ってどうぞ」
…うん。余計なこととか考えなくてもよかったようだし、この人はこの仕事をやめるべきだ。
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