伽藍堂
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伽藍堂
世界の片隅で、彼は生まれた。 陽の光も入らない闇の世界で産み落とされた。 彼の胸にはポッカリと穴が空いていて、風が吹く度にヒューヒューと音がなる。 誰かがいう。 お前の名は 『伽藍堂』 中身の無い、空っぽの存在。 それが彼の名前だった。 彼は自分が生まれた意味が理解出来なかった。 空っぽである自分がなぜ、ここに居るのか。
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