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徐々に崖の方に近づいていくと、白い塊もこちらを気にして移動しているかのように見えた。
その時私は、急遽、意を決してダッシュするように白い塊の方に駆け出した。
「あ、ちょっと…!」
つねさんもそう声を上げて、私の後に続いた。
一瞬、その白い塊が動揺しているかのように見えた。
少し動きを止めたか…?
私はさらに駆け出して、白い塊の前にまで身を乗り出した。
これは何だ…?
それは、
まさに、"白の塊"だった。
まるで白い塊の怪物に見えた…。
私に背後から追いついたつねさんが、
「な、何だ…?!」
と絶句する声が聞こえた。
しかも、さっきから微妙に動いているように思えるのに、なぜか目の前のその白い塊は眠っているかのように見えた。
何故だ…?
だがよく見ると、その白い塊の上部に少し綻びが出来ているように見えた。
真っ黒な何がが剥き出しになっているのが見えた。
あれは…?!
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