隠された真実

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そして2回目の依頼。 今度は、“孝一郎に浮気をしたと思い込ませること”。 これは勿論、浮気を切っ掛けに離婚をする為。 そして、孝一郎から慰謝料を請求する為だ。 孝一郎は部長と飲みに行くことが多く、その時を狙った。 真面目な孝一郎は、飲みに行く時は必ず恵子に連絡をくれていた。 何処のお店に行くかは分からない為、仕掛人の女性は孝一郎が会社を出る所から跡をつけて行った。 2人の近くに座り、様子を見て声を掛ける。 一緒に飲みながら、こっそりと孝一郎のグラスに睡眠薬を入れて、部長にはひたすらお酒を飲ませて酔い潰れさせる。 2人の意識がなくなったら、切原の出番だ。 まず部長を自宅へと送り届ける。 そう、部長を抱えて行ったのは孝一郎ではなく、切原だった。 次は孝一郎をホテルまで運ぶ。 そして服を脱がせ、ベッドに寝かせる。 後は孝一郎の服を着て、ホテルの前で女性と抱き合っている写真を撮る。 これで“浮気”の証拠が完成した。
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