嘘つき屋

隠された真実

『えーっと…、つまりあの旦那さんは、浮気してなかったってこと？』

恵子の姿が見えなくなった後、立花架純が切原に質問した。

｢まあ、そうゆうことだな。｣

『え、じゃあ、奥さんに嘘ついたと思ってるけど、嘘じゃなくて、…反対に騙されてたってこと？？』

｢そうゆうこと。｣

『切原さん、知ってて奥さん騙したの！？』

｢うーん、騙せてはないけどな。｣

『何それー！
てか、旦那さんが嘘つき屋に依頼してなかったら２人は離婚してたかも知れないんでしょ！？
浮気偽装なんて、何でそんな依頼受けたの！？』

｢さあ、何でだろうな。｣

『さては、旦那さんに嘘つき屋に依頼するようにわざと仕向けた？』

｢さあ？｣

『とぼけてるー！やっぱりわざとなんだ！』

ぎゃあぎゃあと騒ぐ立花架純を見て、切原は笑った。