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カノカの頬が少し上気する。
「優しいってなんの事ですか?」
「その前に、ひとつ質問してもよろしいですか?」
「はい。」
質問への質問返しだ。つい受け入れてしまうところに、カノカの人柄の良さが滲み出る。
「もし、世界中のかわいいこどもたちに、クリスマスのプレゼントが届かなかったとしたら…」
「ぴえーん!。・°°・(>_<)・°°・。」
カノカはすでに号泣している。
ウルフ刑事が念を押す。
「引き受けてくれますよね。」
「ぴえん🥺ぴえん🥺やりましょう!やりますやります。世界中のかわいいこどもたちにクリスマスプレゼント🎁届けます!なにがなんでも!」
「やっぱり私の目に狂いはなかった。あなたの優しさは群を抜いている。」
ウルフ刑事は声もめちゃイケボだ。
キュイーン!
カノカグループのトップ3に緊急事態応急対策メールを発信する。
応接室のオーク材の壁がスライドすると大きなモニターが現れる。
モニターにはすでにカノカグループのトップスリーが顔を揃えていた。
法隆寺で若い僧侶たちに囲まれ、湯豆腐を食すsarasara♪嬢
「やだやだなによ。緊急事態ってぇ!あたしは今忙しいんだから〜!あっつい。ふは。やっぱり冬は湯豆腐よねぇ!今はどこにいてもすぐに捕まっちゃうわねー!リモートってきらい!」
室内温水プールにイケメン100人と水着で入浴中のぷー姉。
「なんなの〜!これからメンズたちと水球ラグビーやるとこだったのに〜!」
チェスの世界大会決勝に出場中のガブリエルくん。通称ガブちゃん。
「チェックメイト。ちょうど良かったよ。今勝負がついた。また優勝しちゃったよ。なんだか申し訳ないね。今年はコロナの影響で、この勝負もリモートで行われているんだよ。なにかあったの?カノカ。」
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