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無料のマッチングアプリ
俺は、帰ってきてから、簡単に彼女は探せるだろうと思い、良く話題になるマッチングアプリを使おうと思った。
いくつか、スマホのマッチングアプリの説明を読んで、無料の物をひとつ、ダウンロードした。
そして、簡単なプロフィールと以前撮った自撮り写真を載せてみた。
そのアプリは、たくさんの女の人の写真が出てきて、気に入ったら右にスライドして、気に入らなかったら左にスライドする簡単な仕組みで、お互いに気に入れば、ハートマークになりカップルになり、アプリのチャットで、お互いにメッセージを送れるようになっている。
やってみるとまあまあ可愛い女の子もいて、数10枚を閲覧して、右や左にスライドしてみた。何人かお気に入りを作ったので、全部カップルになっとら、困るので、そのくらいで止めておいた。
「これ、面白いな…全部、カップルになったらどうしよう…」
次の日、会社に行き、お昼休みに同僚たちと数人でランチした際、このアブリをやったことを話した。その時にはまだカップルになってなかった。俺も面白半分で、話題提供した。
「マッチングアプリを始めてみた…」
「えー、マッチングアプリ?」
「やる人いるんだ…」
「結構、可愛い子いて面白いぜ…」
「見せて、見せて…」
「やってみていい?」
「ちょっとなら、いいよ…」
俺は、アプリを起動して、同僚に渡した。同僚たちは、画面を見て騒ぎながら、右に左にやっていた。
「えー、こんな可愛い子も…」
「この子、派手じゃね」
「俺もやってみるかな…」
「外国人もいるんだ…」
俺は、この時、もう彼女が簡単に出来るものだと妙な自信があった。
その日の夜、家に帰り部屋でくつろいでいる時に聞きなれない着信音がスマホからなった。画面を見るとそのマッチングアプリのマークが上部に表示した。
「これ、何だろう?」
俺は、マッチングアプリを立ち上げてみた。開けると女性の写真と俺の写真が横並びになり、真ん中にハートマークがついていた。
「おおー、カップルになった…」
一瞬喜んだが、良く見るとこの写真の女性は、俺が選んでない人だった。そして、俺の好みの清楚系ではなく、いかにも水商売をしているような派手な女性だった。
「これ、ランチの時に貸した時に奴らが、選んだ女性じゃね…」
このアプリの説明では、カップルになったら、男性からメッセージを送るようになっていたが、様子を見ることにした。
また、しばらくするとまた着信音がなった。またアプリを開くとカップルになっていた。女性の写真を見ると外国人だった。こちらも同僚たちが選んだ女性とカップルになってしまった。
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