下見

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下見

俺は待ち合わせ場所のマンションの前まで行くと、そこには背の高い男性が居た。 「あ、時永さんですか、?」 「あ、初めまして、下見に来た 時永 冬夜( ときなが とうや )です。」 「時永さん!初めまして!此処のマンションの管理人兼オーナーの内条 翔也( ないじょう しょうや )です!」 そう言ってお互いに名刺を渡し合うと、此処で話すのも何だからと、マンションの中の大広間みたいなところの横にある部屋へ連れて行ってくれ、資料を持ってくると、少し席を外した。 内条さん髪がきちっとセットしてあって、笑顔を浮かべると顔がくしゃっとなって、犬みたいな親しみやすくて話しやすいオーラを纏っていた。 少しの間チョコレート色の高級そうな革の椅子に座って待っていると内条さんは戻ってきた。 「お待たせしてしまいすみませんんんん」 と勢いよく部屋に入ってきて言った。 「いえいえ、全然ですよ」 俺がそう言うと明らかに安堵し、俺の前に座り説明を始めた。 「すみません、資料が散らかっちゃって、探してました、、ではここのマンションの説明をさせていただきます!全部で合計8階建てとなっております!そして!このマンションに住んでいる誰かと一緒に住んで頂くことになります!!!とは言っても知り合いなんぞ住んでいる訳がないと思うので、仲良くなるまでは一人部屋でも構いません!が!基本的に一人部屋は1ヶ月間のみとなっております!勿論友達を誘ってシェアハウスして頂いても構いません!ただし男性の方のみしかマンションには入れることが出来ませんのでご了承くださいっ!」 一息で内条さんは説明した。よく息、続いたな…… 頭の中にはてなマークが沢山ある俺と質疑応答を繰り返したあと、次は部屋を紹介してくれることになった。 「基本的に部屋は沢山あって、2人で住むので広いです!あと他の部屋の人とも交流するための部屋も沢山ありますよ!」 紹介してくれた部屋はどれもめちゃめちゃ広くて綺麗だった。 そして交流が出来る部屋は、沢山種類があった。 ビリヤードルーム、ダーツ、ゲーミングルーム、ベットルーム、レストラン、バー、大広間、カフェ、読書ルーム(本棚と椅子がある)、映画鑑賞ルーム、ゲームセンターの11種類あった。 もはやホテル。いや金持ちの豪邸。とにかく凄かった。 「趣味が同じ人とも盛り上がるし、お話も、悩みの相談もできて、めちゃめちゃ楽しいですよ!」 そう言う内条さんは本当に此処が好きなんだなと分かるような笑顔で俺を見た。
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