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1章 闇商人をぶっとばせ  高校生の冴えない生活を送っていたが、まさか車にはねられてオダブツとは。俺が目覚めると、知らない景色。なにかの神殿のようだ、身体は動くゲームの世界か? 「おおー!! 成功だよタナちゃん」 「え? 本当に? やった!! モフレ」  誰かが居るらしい、名を名乗らないと。 「俺は秋葉良彦、一体ここはどこ?」 「アレル!! アレル!! 会いたかったんだー!!」  獣にじゃれつかれても嬉しくないぞ、一体なんなんだコイツ。いきなり感動とかありえねー!! 「だから俺は、秋葉良彦だって」  獣翼は力説する。 「違う!! アレルだよ、君は伝説の宇宙勇者、アレルなんだ」  タナと呼ばれた、かわいらしい女性は。 「ちょっとモフレ、伝説の宇宙騎士なんて、知らないわよ!!」 「ああ、アレルの肉体は完璧だ。不老再生の肉体でも、ひとつだけ欠陥があったのさ、本当のアレルの魂は終わってしまったんだ。君はアレル2世、いや、アレルと呼ばせてもらう」  この肉体が完璧、不老不死ならぬ不老再生って、感触はあるしゲームの世界ではないな、なんだろうこの世界。  じゃあもういっそ、アレルと呼ばれよう。起き上がるとタナちゃんをマジマジと見る、かわいいなぁ。 「アレルさんって、良い声なんですね」  どうやらすぐに馴染めそうだ。タナちゃんにモフレか、この友好的な獣はなんだ。タナちゃんが。 「モフレ、私の元においで」 「おう」  あっ、タナちゃんの両手ひとり占め、良いなあ、モフモフされたい。モフレを俺もモフモフするぞ。 「さあ、モフレ。こっちに来ないか?」
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